中国とフィリピンの外相、電話会談で南シナ海問題を協議

2023年12月22日に行われた中国の王毅国務委員兼外交部長とフィリピンのロクシン外相による電話会談では、両国の友好関係や協力の大切さ、新型コロナウイルス対策などが話し合われました。しかし、南シナ海問題に関しては、依然として対立が続いていました。

王毅氏は中国の主権と安全を守るために必要な措置を取ると強調し、「悪意を持つ外部勢力と結託し、中国の正当な権益を侵害しようとする行為が続けば、中国は断固として対応する」と警告しました。これは、アメリカや日本などとの関係を考慮した発言と見られます。

一方、ロクシン氏はフィリピンの主権と領土を守るために必要な措置を取るとし、「南シナ海の平和と安定を維持するためには、国際法と国連海洋法条約（UNCLOS）に基づくルールに従うことが重要だ」と主張しました。これは、2016年の常設仲裁裁判所の判決を支持する立場を示したものと考えられます。

両国の外相は、南シナ海問題については対話と協議を通じて解決することで一致しています。ただし、具体的な解決策や協議の枠組みについてはまだ明らかにされていません。南シナ海問題は両国の関係に大きな影響を与える可能性が高いため、今後の展望についても検討が必要です。

まとめとして、中国とフィリピンは対話と協力を通じて南シナ海の平和と安定を守るために努力する一方で、国際法や第三者の仲介などの枠組みを尊重することが求められます。他国の関与も関係に影響を与える可能性があるため、両国は互いに信頼を築き、協力を深めることが重要です。