【米国市況】
米国株式市場は19日、続伸し、S&P500種株価指数が最高値を更新しました。年内の利下げ観測が企業利益の見通しを上向かせ、特にハイテク株を中心に上昇が見られました。S&P500種株価指数は2年ぶりに最高値を突破し、最終的な終値は4839.81で、前営業日比58.87ポイント上昇し、変化率は1.23%となりました。同じく、ダウ工業株30種平均は37863.80で、395.19ポイント上昇し、変化率は1.05%、ナスダック総合指数も15310.97で、255.32ポイント上昇し、変化率は1.70%となりました。
ハイテク株の上昇に加え、米国債の低いボラティリティーがリスク選好を促進し、1月の米ミシガン大学消費者調査では消費者マインド指数が大幅に上昇したことが市場に良い影響を与えました。ただし、インフレ期待は低下しており、これが一部の投資家には懸念材料となっています。
企業グループのなかでは、昨年に引き続きエヌビディア、マイクロソフト、メタ・プラットフォームズ、アルファベットなどが引き続き上昇しており、成長株やテクノロジー株に投資が集中しています。この動きには、昨年までの「マグニフィセント・セブン」の影響が再び表れていると言えます。
一方、米国債市場では10年債利回りがほぼ変わらず推移しています。シカゴ連銀総裁やアトランタ連銀総裁など、金融当局者の中には利下げの可能性に言及する声もありますが、実際の措置は検討中との立場を示しています。
外為市場では、ドル指数が小幅に安くなり、対円相場は148円台前半から半ばを中心に推移しています。これは、堅調な米経済指標や金融当局者の発言により、逃避目的のドル買いが後退した結果です。
原油相場は反落し、中東情勢の緊迫化にもかかわらず、世界的な供給拡大の兆候が影響を打ち消しています。地政学的な動向が引き続き原油市場に影響を与えている中、需給面での悲観論が広がっています。
金相場は続伸し、金融当局者の利下げ観測をけん制する発言により、一時的な下落が見られましたが、市場は引き続き利下げの可能性に注目しています。現在、金スポット価格は1オンス=2029.17ドルで推移しています。
【結論】
米国株式市場は引き続き好調で、特に成長株やテクノロジー株に投資が集中しています。金融当局者の発言や経済指標の影響を受けつつも、市場は引き続き利下げの可能性に注目しています。原油市場は地政学的な動向に左右されつつも、需給面での悲観論が広がっています。外為市場ではドル指数が小幅に安くなり、対円相場は148円台前半から半ばを中心に推移しています。