こんにちは、皆さん。
教育大手のベネッセホールディングス(HD)が、経営陣と創業家、スウェーデンの投資ファンド
EQTグループが共同で行うMBO(マネジメント・バイアウト)により、
株式を非上場化する方針を打ち出しました。これは、日本の上場企業のMBOとしては最大規模で、
最大約2080億円の買収金額が見込まれています。
ベネッセHDは通信教育の「進研ゼミ」や学習塾の「進学教室」などを展開していますが、
少子化や競争の激化に直面し、売上高や利益が減少しています。
特に「進研ゼミ」は、コロナ禍でのオンライン教育需要に対応できず、市場シェアを喪失しています。
また、海外事業も伸び悩み、中国やインドネシアなどでの撤退や縮小を余儀なくされています。
この厳しい状況を受け、ベネッセHDの創業家である福武英明取締役がMBO提案を行いました。
福武氏は約30%の株式を所有しており、MBOを通じて株式を非公開化することで、経営の効率化や
意思決定の迅速化を図ります。
また、EQTグループは、ベネッセHDの教育事業のポテンシャルを評価し、海外展開やデジタル化
などの支援を行う方針を示しています。
MBOの実施には、ベネッセHDの株主の承認が必要ですが、経営陣は賛成の意向を示しています。
MBO価格は1株2600円で、終値に比べて45%のプレミアムがつけられています。
MBOは来年2月上旬に開始され、成功すれば同年3月末に株式の上場廃止となる見通しです。
ベネッセHDは創業以来、教育に関する様々なサービスやコンテンツを提供してきましたが、時代の変化に
適応できずに苦戦しています。
MBOによって、ベネッセHDは教育事業の立て直しや新たな成長戦略の策定に取り組むことが期待されます。
ベネッセHDの今後の動向に注目です。