K-POPの大人気グループEXOの元メンバーで、中国系カナダ人のクリス（本名：ウー・イーファン）が、未成年の女性に対する強姦罪や集団淫乱罪などで中国の裁判所から懲役13年の判決を受け、刑期を終えた後は中国から追放されることになりました。
クリスは2020年11月から12月にかけて、自宅で酒に酔った3人の女性に性的暴行を加えた疑いで起訴されました。また、2018年7月には、自宅で別の人物と共謀して2人の女性と淫らな行為をした疑いも持たれました。北京市朝陽区人民裁判所は25日、第1審の判決公判で、クリスに対して強姦罪で懲役11年6カ月、集団淫乱罪で懲役1年10カ月をそれぞれ言い渡し、合わせて懲役13年としました。さらに、脱税の罪で約116億円の罰金も科されました。
クリスは2012年にEXOのメンバーとしてデビューし、中国で大人気となりました。しかし、2014年に専属契約無効を訴えてグループを脱退し、以降は中国で歌手や俳優として活動していました。しかし、今年7月に元恋人と名乗るインフルエンサーが、17歳のときにクリスに酒を飲まされて性的暴行を受けたと告発し、その後、多数の女性が同様の被害を訴えたことで警察が捜査に乗り出し、クリスは逮捕されました。
クリスの事件は、中国の芸能界における性的暴行やパワハラなどの問題を浮き彫りにしました。中国のネットユーザーは、クリスに対する判決を支持する声が多く、被害者に対する同情や激励のコメントも寄せられました。一方で、クリスのファンは彼を擁護する声もありましたが、多くはショックや失望の感情を表明しました。
クリスは判決に対して控訴する意思があるかどうかは明らかにしていません。しかし、中国の法律では強姦罪の最高刑は死刑であり、クリスは比較的軽い刑を受けたとも言えます。クリスが控訴しなければ、判決は確定することになります。
