プレミアリーグ財務規定違反問題：エバートン処分で注目が集まる

プレミアリーグの財務規定違反問題が波紋を広げています。エバートンは17日、リーグの収益性と持続可能性に関する規則（PSR）違反により、勝ち点10剥奪の処分を受けました。これにより、順位はチャンピオンシップ（イングランド2部）降格圏の19位に転落した。エバートンは控訴する方針だが、同じように財政規定違反を問われているマンチェスター・シティとチェルシーに対する処分がどうなるのかも注目される。

プレミアの各クラブは3年間で最大1億500万ポンド（約195億円）の損失が認められていますが、エバートンは2021-22シーズンに1億2450万ポンド（約231億6000万円）の損失を計上したと認定されました。エバートンは「裁定にショックを受け、失望している」と述べました。エバートンのオーナーであるファラード・モシリ氏は、2016年にクラブを買収して以来、約5億ポンド（約820億円）を投資してきたが、成果は挙がっていません。今シーズンはダイチ監督を招聘したが、12試合でわずか2勝しかできていない。

一方、マンチェスター・シティとチェルシーも財務規定違反の疑いでリーグの調査対象となっています。フランスメディア「フットメルカト」は、マンチェスター・シティに助言した弁護士のステファン・ボーソン氏が自身の「X」（旧ツイッター）を更新し、「エバートンの勝ち点10剥奪は違反としては厳しいように見える。しかしマンチェスター・シティとチェルシーに対する制裁が降格につながるという事実を補強するものだ」と指摘したと報じました。エバートンの違反は1件だったのに対し、マンチェスター・シティは115件もの違反が疑われており、有罪となれば、降格が現実味を帯びてきそうです。

チェルシーも同様に危機的な状況にある。チェルシーは新オーナーになった際、ロマン・アブラモヴィッチ時代の規則違反を自己申告したが、処分は不可避とされています。チェルシーは今シーズン、トゥヘル監督の下で好調を維持し、首位を走っているが、それが水の泡になる可能性もあります。

プレミアリーグの財務規定違反問題は、今後もリーグの行方に大きな影響を与えそうです。エバートンの控訴の結果や、マンチェスター・シティとチェルシーに対する処分の内容が発表されるのを待つしかありません。