中国のデフレ懸念強まる、11月CPIは前年同月比0.5%低下
中国経済は新型コロナウイルスの影響で大きな打撃を受けましたが、政府や中央銀行の対策により、回復基調にあります。しかし、11月の消費者物価指数(CPI)が前年同月比で0.5%下落したことで、デフレリスクが高まっているという懸念が強まっています。
CPIは一般的な消費者が購入する商品やサービスの価格変動を示す指標であり、上昇するとインフレの兆候と見なされます。逆に下落するとデフレの兆候となり、経済に悪影響を及ぼす可能性があります。
中国では2020年10月から2021年10月までの間に生産者物価指数(PPI)が前年同月比で13.5%上昇しました¹。これは世界的なインフレの高まりを示唆しており、中国経済における価格の上昇が懸念されています。
一方で、11月のCPIは前年同月比で1.5%上昇したものの、この伸びは主に食品やエネルギーなどの一部分野に集中しており、他の分野では値下がり傾向が続いています²³。この状況から、一部の分野での価格上昇にもかかわらず、広範なデフレ懸念が根強いことが浮き彫りになっています。
中国当局は今後も経済の安定を図るために慎重な政策を検討することが予想されます。国内外の経済状況や政策の変化に注意が払われる中、デフレ圧力の緩和に向けた対策が求められています。