ビットコインが急騰、サトシ時代のBTCが動く
ビットコインは今週、4万ドルを超える高値を更新しました。この上昇には、金利低下やビットコイン現物ETFの承認期待、デジタル資産ファンドへの資金流入などが背景にあります。また、ビットコインの初期マイナーが1000BTCを移動させたことも注目されました。これは、ビットコインの創設者であるサトシ・ナカモトが活動していた時代にマイニングされたと見られるビットコインで、約640億円相当です。このようなサトシ時代のビットコインの移動は非常に稀で、市場に影響を与える可能性があります。
マイクロストラテジーとエルサルバドルのビットコイン投資が黒字に
ビットコインの価格上昇によって、ビットコインを大量に保有する企業や国家も利益を得ています。米マイクロストラテジーは、ビットコインの評価益が20億ドル(約2900億円)を突破したと発表しました。同社は、ビットコインを資産として積極的に購入しており、現在約11万5000BTCを保有しています。一方、ビットコインを法定通貨として採用したエルサルバドルのブケレ大統領は、自国のビットコイン投資が300万ドル(約4億円)の黒字になったとツイートしました。同国は、9月にビットコインを200BTC購入し、10月に150BTC追加購入しました。
ブラックロックとビットワイズがビットコイン現物ETF申請を修正
ビットコインの価格上昇に伴って、ビットコイン現物ETFの承認期待も高まっています。ビットコイン現物ETFとは、ビットコインそのものに連動する上場投資信託のことで、ビットコインの保有や取引を簡単にするとともに、市場の流動性や透明性を高めると期待されています。現在、米証券取引委員会(SEC)には、複数の企業がビットコイン現物ETFの申請を出していますが、その中でも世界最大の資産運用会社ブラックロックと暗号資産投資会社ビットワイズが、申請内容を修正して再提出しました。これは、SECからの指摘や要求に応えるためのものと見られています。ビットコイン現物ETFの承認は、暗号資産市場にとって大きなインパクトを与えるでしょう。
トレーダーのビットコインからイーサリアムへの転向が示唆される
ビットコインの上昇に伴って、イーサリアムやソラナなどのアルトコインも高値を更新しました。しかし、一部のトレーダーは、ビットコインよりもイーサリアムに注目していることが指摘されています。主要なデリバティブ市場の指標である、ビットコインとイーサリアムのオプションのインプライド・ボラティリティ(予想される価格変動率)の比率が、イーサリアムの方が低くなっていることがその根拠です。これは、イーサリアムの価格がビットコインよりも安定して上昇するという期待が高まっていることを意味します。イーサリアムは、スマートコントラクトや分散型アプリケーションのプラットフォームとして、ビットコインにはない機能性や可能性を持っています。
イーロン・マスク氏関連のトークンが急騰
イーロン・マスク氏は、暗号資産業界にとって重要な人物の一人です。彼の発言や行動は、ビットコインやドージコインなどの価格に影響を与えることがあります。最近では、彼が自身の会社の製品や発言にちなんだトークンを作成したという噂が流れました。その中には、GFY(Go F**K Yourself)、TRUCK(Tesla Cybertruck)、GROK(彼が使った造語)などがあります。これらのトークンは、イーサリアムなどのブロックチェーン上に存在し、一部の取引所で取引されています。しかし、これらのトークンは、彼の公式な関与や承認がないことに注意が必要です。また、これらのトークンは、機会に便乗する開発者が、注目のコンセプトに触発されて大量に作り上げたものであり、価値や安全性が保証されているわけではありません。
暗号資産市場の注目トピック:コインベース株の急騰、マイクロストラテジーの動向、機関投資家の選好
最近、暗号資産(仮想通貨)市場は大きな動きを見せており、その中でも特に注目すべきトピックがいくつかあります。今回は、その中からコインベース(Coinbase)株の急騰、マイクロストラテジー(MicroStrategy)の動向、そして機関投資家の選好に焦点を当ててみましょう。
1. コインベース株の上昇が続く背景
2023年に入ってから、ナスダック上場の暗号資産取引所であるコインベースの株価が約300%も上昇し、年初来高値を更新しました。この急騰にはいくつかの要因が影響しています。
まず、コインベースは暗号資産の取引量や収益が急増していることを発表しています。2022年第3四半期において、取引量は前年同期比で約200%増加し、収益も約150%増加したとの報告があります。新たなサービスの提供や収益源の多様化も功を奏しています。
さらに、株式分割の実施が発表され、これによって株価が手頃な範囲で取引されやすくなり、個人投資家の参入が期待されています。テクニカル分析でも、長期的なベースパターンのブレイクアウトが確認され、株価の上昇が続く可能性が指摘されています。
2. マイクロストラテジーの株価とビットコインの相関
ビットコインの大口保有者であるマイクロストラテジーも注目を集めています。同社は2020年からビットコインの購入を積極的に行い、現在約12万BTC(約80億ドル相当)を保有しています。その結果、マイクロストラテジーの株価は2023年に入ってから約200%上昇し、年初来高値を記録しました。
この急騰はビットコインの価格上昇に連動しており、ビットコインが過去24時間で4%急騰したことを受けて、コインベースやマイクロストラテジーの株価も上昇しました。これは、両社の株価がビットコインの価格に対するレバレッジ効果を持っていることを示唆しています。
3. 機関投資家のトレンド:BTCとETHへの優先
新たな調査報告によれば、機関投資家は主にビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などのメジャーな暗号資産に強い関心を寄せています。Bybit Researchが行った調査によれば、トレーダーの約80%がビットコインに強気であり、約60%がイーサリアムに強気であると回答しています。
一方で、アルトコインに対する関心は低く、約40%がアルトコインに対して弱気であると回答しました。アルトコインは技術的な未熟さや規制の不確実性が高いとされ、機関投資家はまだまだビットコインやイーサリアムに対する安全性や信頼性を優先しているようです。
犬トークンのブーム再燃:ドージコイン、シバ・イヌ、そしてBONK
犬をテーマにしたトークンが再び注目を浴びています。ドージコイン(DOGE)やシバ・イヌ(SHIB)などが高い人気と価格上昇を記録しており、市場を席巻しています。ドージコインは2023年1月に$0.01を突破し、過去最高値の$0.08に迫っています。シバ・イヌも2022年10月に発行されたばかりながら、2023年1月には$0.00001を突破し、時価総額でトップ10に入るほどの急成長を遂げました。
これらのトークンの人気の背後には、いくつかの要因があります。イーロン・マスク氏のツイートによるドージコインへの言及や、犬をテーマにしたトークンが市場におけるユーモアや楽しさを表現しており、多くのユーザーに親しみを呼び起こしています。低価格での購入と高いリターンの期待も魅力とされています。
特に注目されているのが、BONKです。BONKは昨年12月に発行された柴犬をテーマにしたトークンで、ソラナ(Solana)ブロックチェーン上で運用されています。ソラナは高速で低コストなトランザクションを可能にする新世代のブロックチェーンで、BONKはこれに乗じて過去1カ月で1000%以上のリターンを記録し、犬トークンの中で第3位の時価総額(約$2000万)を誇っています。
コインベースやマイクロストラテジーの株価が急騰
暗号資産市場の好調に伴い、暗号資産に関連する企業の株価も急騰しています。コインベース(Coinbase)やビットコイン大口保有者であるマイクロストラテジー(MicroStrategy)の株価は、年初来高値を更新しています。
コインベースの株価は2023年に入ってから約300%上昇し、$450を記録。これはビットコインの年初来上昇率(約150%)を大きく上回っています。取引量や収益の増加、株式分割、チャート上のブレイクアウトなどが株価上昇の要因です。
マイクロストラテジーの株価も2023年に入ってから約200%上昇し、$1,800をつけました。ビットコイン価格の上昇に連動しており、同社はビットコインを主要な資産と位置づけています。
コインベースやマイクロストラテジーの株価は、ビットコイン価格の変動に対するレバレッジ効果を持っており、ビットコインが過去24時間で4%急騰したことで、市場のオープン前にコインベースの株価が9%近く、マイクロストラテジーの株価が8%近く上昇しました。
暗号資産の課税やセキュリティの問題
暗号資産市場の拡大に伴い、暗号資産の課税やセキュリティの問題もクローズアップされています。
日本では、暗号資産の期末時価評価課税の改正が進んでいます。企業が保有する暗号資産は期末での時価評価課税の対象であるが、この制度が価格上昇時に企業に不利な課税となる可能性があるため、自民党・公明党は税制改正を提案しています。
北朝鮮では、ラザルス・グループとされるハッカーが過去6年間で30億ドル(約4350億円)相当の暗号資産を盗んだとの報告があり、国際社会の懸念を引き起こしています。北朝鮮が暗号資産を核兵器やミサイル開発の資金源として悪用している可能性も指摘されています。
これらの課題に対する法的枠組みやセキュリティの強化が求められる中、日本では長期保有を促進する方針で税制改正が進行中であり、北朝鮮に対する国際的な制裁が検討されています。
まとめ
今回は、ビットコインの価格動向や関連する話題についてまとめてみました。ビットコインは、金利低下やビットコイン現物ETFの承認期待、デジタル資産ファンドへの資金流入などの要因で急騰しました。また、サトシ時代のビットコインの移動や、マイクロストラテジーとエルサルバドルのビットコイン投資の黒字化などの話題もありました。一方、イーサリアムやソラナなどのアルトコインも高値を更新し、一部のトレーダーはビットコインよりもイーサリアムに注目していることが指摘されました。また、イーロン・マスク氏関連のトークンが急騰したことも話題になりましたが、これらのトークンは彼の公式な関与や承認がなく、価値や安全性が保証されていないことに注意が必要です。