徳島市立高校のサッカーチームが、徳島県予選の準決勝で劇的な
逆転勝利を収め、
11年連続の決勝進出と連覇に向けて大きな一歩を踏み出しました。
この高校のサッカーチームは、攻撃的なプレースタイルで知られ、
夏のインターハイでは全国の強豪と互角以上に渡り合い、
U-18プリンスリーグ高円宮杯でもトップ争いを繰り広げています。
冬の選手権でも優勝候補の筆頭と目されていました。
しかし、準決勝の相手である徳島商高校は、堅守を武器にカウンター攻撃で
徳島市立高校の攻撃を封じ込めました。
前半にはバーに当たるなど、何度もチャンスを作りながらも、
なかなかゴールを決めることができませんでした。
後半も、徳島市立高校は攻撃を仕掛け続けましたが、なかなか決定機を
逃しました。
後半18分には、MF山座拓達選手(3年)がPKを獲得しましたが、
キャプテンのMF笠原颯太選手(3年)がキックをストップされてしまいます。
そして直後、徳島商高校の迅速なFW冨士村優選手(3年)にカウンター攻撃から
先制点を許してしまいました。
状況は深刻で、出場権や10年連続の決勝進出が危ぶまれました。
しかし、徳島市立高校は最後の力を振り絞り、猛攻を展開しました。
そして、後半29分にFW鈴木悠哉選手(2年)が同点ゴールを決め、
流れを引き寄せました。
その後、アディショナルタイムのみの残り時間で、
右CKからFW山口凛太朗選手(2年)が速いボールを蹴り込みました。
そのボールをCB川村琥太郎選手(3年)が見事なヘッドで
ゴールに叩き込み、逆転に成功しました。
試合終了のホイッスルが鳴り響き、徳島市立高校の選手たちは
歓喜の声を上げました。
試合後、河野博幸監督は
「苦しい試合だったが、選手たちは最後まで諦めなかった。それが勝利につながった」
と語りました。
ただ、彼は不満げな表情も見せ、
「もっと出来ると思っていた。攻撃力は自信があるが、決定力がなかった。
決勝ではもっと精度を上げないといけない」
と話しました。
11日の決勝では、鳴門高校を3-2で破った徳島科学技術高校と対戦します。
徳島市立高校は、20回目の全国出場をかけて、連覇を目指します。
彼らの活躍から目が離せません。