今日は、ゲーム業界に衝撃を与えたニュースをお伝えします。なんと、グーグルがエピック・ゲームズに敗訴したのです！
事件の概要
エピック・ゲームズは、人気ゲーム「フォートナイト」の開発元です。このゲームは、グーグルのアプリストア「グーグル・プレイ」やアップルのアプリ市場「アップストア」で配信されていましたが、2021年8月に両社から削除されました。
その理由は、エピック・ゲームズが、グーグルやアップルの支払いシステムを回避して、自社の支払いシステムを導入したことです。これにより、グーグルやアップルが徴収する30％の手数料を回避できるというメリットがありましたが、グーグルやアップルはこれを規約違反として、フォートナイトの配信を停止しました。
これに対して、エピック・ゲームズは、グーグルやアップルがアプリの販売・支払市場で独占的な地位を持ち、反トラスト法（独禁法）に違反しているとして、両社を相手に訴訟を起こしました。
陪審の評決
この訴訟は、米カリフォルニア州の連邦地裁で審理されました。アップルとの訴訟は、2021年9月に判決が下されましたが、エピック・ゲームズはおおむね敗訴しました。ただし、アップルは、他の支払い方法を提示することを禁止する規約を変更するよう命じられました。両社はその後いずれも連邦最高裁に上告しました。
グーグルとの訴訟は、2023年12月11日に陪審の評決が下されました。陪審は、グーグルがアンドロイドを搭載したスマートフォン向けアプリの販売・支払市場で独占を維持しており、反トラスト法に違反しているとして、エピック・ゲームズの訴えを認めました。
これは、グーグルにとって大きな痛手となります。グーグル・プレイは、グーグルの収益の重要な柱の一つであり、アプリストアで生み出される多額の売上高が脅かされる可能性があります。
今後の展開
グーグルは、評決を不服として控訴する方針を示しました。グーグルのウィルソン・ホワイト氏は、「アンドロイドとグーグル・プレイは他の主要なモバイルプラットフォームよりもオープンで選択肢も多い」と主張しました。グーグルの親会社であるアルファベットの株価は、時間外取引で一時0.4％安となりました。
一方、エピック・ゲームズのティム・スウィーニー氏は、Ｘ（旧ツイッター）で、評決に歓迎の意を表しました。エピック・ゲームズは、グーグルに金銭的損害賠償は求めず、アプリストアのポリシー変更だけを要求しています。
この訴訟の結果は、グーグルやアップルだけでなく、他のアプリ開発者やユーザーにも影響を与えるでしょう。アプリの配信や支払いの方法にどのような変化が起こるのか、今後の動向に注目です。
