日向坂46の齊藤京子がパラサイト不倫女を怪演する、テレビ朝日系連続ドラマ『泥濘の食卓』。第8話ではゲス不倫男とそれを愛する不倫女の両極端な温度差が明るみに。ラブホテルでボサボサヘアになり下がった齊藤の後姿が悲しすぎる。
ドラマの原作は、2016年に『悪い夢だといいのにな』で第75回ちばてつや賞大賞に輝いた新進気鋭の漫画家・伊奈子による同名コミック。アルバイト先のスーパーの店長と不倫している深愛(齊藤)が、店長家族の中に入り込み、妻や息子の心にパラサイト。店長一家を泥濘へと引きずり込んでいく。「パラサイト不倫」といういまだかつてないジャンルを誕生させた衝撃作で、第1話から第6話までの見逃し配信は計300万回再生を突破している。
唯一家族に反発し、深愛のことを心配していた叔母あかり(ヒコロヒー)が久々に深愛のもとを訪ねてくる。そこで深愛は「じ、実は結婚を考えている人がいて…」と意を決して告白。「歳はちょっと離れているけれどその分落ち着いていて優しいし、私のことをよく見てくれる人」と髪をかき上げて、その耳のピアスをキラッと光らせるのだった。
驚きと共に喜ぶあかりは、深愛がその思いを毒母・美幸(筒井真理子)にまだ伝えていない事を知ると「別にいいじゃん、言わなくても。深愛はもう子供じゃないんだし。自分のことは自分で決めるの。自分の人生だよ?お母さんのためじゃない、自分のために生きるの」と諭すのだった。
すると深愛のスマホにメッセージが届く。「今、何してる?これから会えない?」という不倫相手・那須川店長(吉沢悠)からのものだった。あかりは気を利かせて深愛に化粧とヘアメイクを施し、深愛も可愛らしい洋服を選んで、唇にグロスを塗る。「店長、気づいてくれるかなぁ」と期待に胸を高鳴らせながら。恋する乙女心などお構いなしに、ラブホ直行直帰下半身煩悩の那須川店長。一方、愛する人を喜ばせるための精いっぱいのおしゃれも無視され、無残に身ぐるみ剥がされた哀しき女・深愛。運ばれてきた那須川店長チョイスのチーズナンを口にして「美味しい!チーズナンって私初めて食べました」。こんなに不憫なシチュエーションのインドカレーもそうないだろう。