日本株は反落、高値警戒で利益確定売り-日経平均500円安
21日の東京株式相場は大幅に反落。日経平均株価の下げ幅は500円を超え、8日以来の下落率で終えた。前日まで続伸し終値での33年ぶり高値に接近したことを受け、投資家が利益確定に動いた。業種別では輸送用機器や精密機器の下げが目立った。前日の米国市場でも株式には売りが優勢となり、S&P500種株価指数とハイテク株比率の高いナスダック100種株価指数はともに1%以上下落した。TOPIXを構成する2154銘柄のうち、1691銘柄が下落。387銘柄が上昇し、76銘柄は変わらずだった。
大和アセットマネジメントの長野吉納調査部長は、年末で商いが薄くなりやすいこともあり、値動きが材料以上に激しくなっているとの見方を示した。
日本株は日本銀行が19日に金融政策の据え置きを決定したことを受け1990年以来の高値を試す動きとなっていたが、きょうの反落でこの流れは休止した。
TOPIXの下落に最も寄与したのはトヨタ自動車。株価は4%安で取引を終えた。米国で助手席側のエアバッグについて米国で約100万台をリコールすると発表。子会社のダイハツ工業には不正問題で国土交通省の立ち入り検査が入った。
日本製鉄の株価は1.2%安。米鉄鋼大手USスチールの買収計画を発表して以降、大型買収に伴う不透明感が嫌気されて軟調に推移している。