【米国市況】S&P 500が8週連続で上昇、利下げ観測が強まり-142円台
22日の米株式市場では、主要3指数のうちS&P 500種株価指数とナスダック総合指数が小幅に続伸しました。この日発表された米経済指標を受け、来年に早期かつ大幅な利下げが実施されるとの確信が市場関係者の間で強まりました。
【株式】
S&P 500種株価指数: 4754.63(終値)、+7.88、+0.17%
ダウ工業株30種平均: 37385.97(終値)、-18.38、-0.05%
ナスダック総合指数: 14992.97(終値)、+29.10、+0.19%
クリスマス休暇を控えた中、薄商いの中でS&P 500種は午後に一時下落し、値動きがやや荒くなりました。同指数は週間ベースで5年余りで最長の8週連続の上昇を記録し、ハイテク株の比重が高いナスダック100指数も2021年7月以来で最長の上昇局面となりました。MSCIワールド指数も同じく8週連続で値上がりしました。
個別銘柄では、アップルが下落し、ナイキは12%安。弱い売上高見通しと最大20億ドルの経費削減方針を示しました。
2020年米大統領選挙の結果を覆そうとしたとして起訴されたトランプ前大統領に訴追免責特権があるかという問題について、米連邦最高裁判所は速やかな審理入りを求めていたスミス特別検察官の請求を退けました。このニュースも相場のボラティリティを高めた可能性があります。
【債券市場】
米国債相場はまちまちで、年限が短めの国債の利回りが低下した一方、長めの国債利回りは上昇しました。
米30年債利回り: 4.05%、+1.9 BP、+0.47%
米10年債利回り: 3.90%、+0.7 BP、+0.18%
米2年債利回り: 4.32%、-2.4 BP、-0.56%
【外為市場】
外国為替市場では、ドル指数が下げを縮小する展開。米PCE価格指数を受けて来年の米利下げ観測が一段と強まり、ドル指数は一時4カ月ぶりの安値水準を更新しました。
ブルームバーグ・ドル指数: 1218.81、-0.54、-0.04%
ドル/円: ¥142.51、¥0.39、0.27%
ユーロ/ドル: $1.1011、$0.0000、0.00%
ブルームバーグ・ドル・スポット指数は週間ベースで0.65%下落しました。
【原油市場】
ニューヨーク原油先物相場は続落し、週間では10月以来の大幅高となりました。紅海での船舶攻撃により、石油タンカーの輸送に遅れが生じており、ロシアの石油海上輸送削減計画の報道も影響を与えています。
【金市場】
ニューヨーク金相場は続伸し、週間でも上昇。米物価指標の伸びが予想を下回り、来年の利下げ観測が強まり金買いが優勢になりました。
金先物2月限: $2069.10、+17.80、+0.9%
以上の要因から、市場では来年の早期で大幅な利下げが期待され、投資家のポジショニングも一部で株高に備える形となっています。