小笠原諸島の東に大陸棚12万平方キロ延長…レアメタル開発可能に
日本は海洋大国として、自国の海底資源を探査・開発するために、国連海洋法条約に基づき、大陸棚の延長を目指しています。
その中で、小笠原諸島父島の東方に位置する「小笠原海台海域」は、地形・地質的に陸とつながっていると認められ、約12万平方キロメートルが日本の大陸棚として認定されました。
この海域には、レアメタル(希少金属)や天然ガスなどの貴重な資源が埋蔵されている可能性があります。
レアメタルは、電子機器や自動車などの先端産業に欠かせない素材ですが、世界的に供給が不安定で、価格が高騰しています。
日本は、レアメタルのほとんどを海外から輸入しており、自給率はわずか1%以下です。
しかし、小笠原海台海域の大陸棚延長により、日本は自らの資源供給源を確保できる可能性が高まりました。
政府は、この海域での資源の探査・開発を進める方針で、海洋研究開発機構(JAMSTEC)などが調査にあたっています。
小笠原海台海域の大陸棚延長は、日本の海洋政策にとって大きな成果であり、海洋法秩序の発展にも寄与するものです。
日本は、海洋大国として、自国の海洋権益を確保し、海洋資源の持続的な利用を目指していく必要があります。
小笠原海台海域の大陸棚延長は、その一歩と言えるでしょう。