日本政府が打ち出した経済対策について、国民の評価が芳しくないことが
明らかになりました。
共同通信社が3日から5日にかけて実施した全国電話世論調査によると、
所得税の定額減税や低所得者への7万円給付について
「評価しない」と答えた人が62.5%に上りました。
この数字は、政府の経済対策が国民の支持を得られていないことを
浮き彫りにしています。
一方で、岸田文雄内閣の支持率は前回の調査から4.0ポイント下落し、28.3%となり、
過去最低を更新しました。
不支持率も56.7%で、前回から4.2ポイント上昇し、過去最高となりました。
この数字は、内閣支持率が30%を下回るのは、2009年の麻生太郎政権末期
以来のことです。
経済対策に対する評価や不評は、理由も含めてさまざまです。
国民の中で「評価しない」理由として最も多かったのは、
「今後、増税が予定されているから」で、40.4%がこの理由を挙げました。
次いで、「経済対策より財政再建を優先すべきだ」が20.6%、
「政権の人気取りだから」が19.3%と続きました。
一方、「評価する」理由として最も多かったのは、
「税の増収分は国民に還元するべきだから」で、37.4%がこの理由を支持しました。
岸田内閣は、経済対策の効果や任命責任などについて、国民に納得してもらうための
説明と対策が必要です。
岸田首相は、効果について
「しっかりと国民の皆さんに伝えていく必要がある」と述べましたが、
その方法についてはまだ詳細が示されていません。
また、岸田首相は、自民党の総裁選で敗れた野田聖子氏や河野太郎氏らを
閣僚に起用しなかったことについても、国民から任命責任を問われています。
世論調査では、岸田首相の任命責任について「ある」と答えた人が
72%に上りました。
岸田内閣は、経済対策や他の重要課題に対応するため、国民の信頼を回復する
努力をしなければなりません。
新型コロナウイルスの感染対策やオリンピック・パラリンピックの開催など、
多くの課題に立ち向かう中で、内閣の支持率が回復するかどうかが注目されます。