先日、世界スーパーバンタム級4団体統一王者である井上尚弥の試合が有明アリーナで繰り広げられ、その熱気に米国の名トレーナー、テディ・アトラス氏が感動している様子が伝えられています。
井上尚弥は昨年12月にフィリピンのマーロン・タパレス相手に見事な10回KO勝ちを収め、その試合にはマイク・タイソンを指導した経歴を持つアトラス氏も注目していました。彼は「日本人は本当に礼儀正しい」「見ていて面白いね」と、日本の観客の雰囲気に感嘆の言葉を贈っています。
アトラス氏は自身のボクシングポッドキャスト番組「ザ・ファイト・ウィズ・テディ・アトラス」で、タパレスのディフェンス技術と井上の凄さを解説しながら、試合中以外の瞬間にも注目していました。「完売のアリーナがシーンとしてるんだ。オペラハウスで試合をしているかのようだ。日本人は本当に礼儀正しい人々で、敬意に満ちていてマナーを守る文化なんだ。彼のような偉大な選手の試合が、ここ(米国)でやるようにうるさくならないのは見ていて面白いね」と驚きの言葉を述べています。
井上の試合では、初回から1万5000人が大熱狂し、4回のダウン先取で興奮度合いは一気にアップ。最終的に10回にガードをこじ開けるワンツーでのKO勝ちとなり、観客は総立ちとなりました。
アトラス氏はかつてタイソンを育て上げた経歴を持ち、自身もトレーナーとして世界王者を育て上げてきた人物ですが、日本の観客の静寂ながらも真剣な雰囲気に驚いていたようです。ボクシングの舞台は戦いの場でありながら、日本のマナーを守る文化が一緒になって試合をより一層魅力的なものにしているようです。