SECがビットコイン現物ETF申請を却下へ ─ 予想に市場が揺れる

暗号資産サービスプロバイダーであるマトリックスポート（Matrixport）が、米証券取引委員会（SEC）が今月、ビットコイン現物ETFの上場申請を却下するとの予想を発表しました。3日の発表で、SECの現在の5人の委員のリーダーシップが民主党によって占められており、「SECのゲンスラー委員長はアメリカにおける暗号資産を容認しておらず、彼がビットコイン現物ETFの承認に賛成票を投じると期待するのは非常に遠い話であるかもしれない」と指摘しました。

マトリックスポートは、ビットコイン現物ETFが暗号資産全体の成長に寄与するとし、2023年12月のゲンスラー氏のコメントに基づくと、依然としてこの業界にはより厳格なコンプライアンスが必要だと考えられていると述べました。一方で、政治的観点から見れば、ビットコインを代替的な価値貯蔵手段として正当化するビットコイン現物ETFを承認する理由はないと主張しています。

ビットコインは2022年4月以来の水準まで上昇し、2023年を前年比160％以上の上昇で終えています。SECがビットコイン現物ETFの承認を却下するとの報道により、市場は揺れ動いており、ビットコイン価格は3日に7%近く下落し、4万2445ドルに達しています。

マトリックスポートは、新たに流入した法定通貨とレバレッジ140億ドルのうち、100億ドルがETFの期待に関連している可能性があると推定しています。ただし、この予想に対してビットコイン関連企業であるギャラクシー・デジタル（Galaxy Digital）のリサーチ責任者であるアレックス・ソーン氏は疑問の声を上げ、「当惑する」「ナンセンス」とコメントしています。ギャラクシー・デジタルは、インベスコ（Invesco）と提携してSECにビットコイン現物ETFを申請しています。