自然や野生動物を愛する皆さん、こんにちは。
今日は、最近話題になっている「熊外傷」についてお話ししましょう。
「熊外傷」とは、クマによって引き起こされる重篤な外傷のことで、特に頭部や顔面に
損傷を受けることが多いです。
環境省によると、2020年4～9月のクマの出没は全国で1万3670件に上り、
過去5年で最多となっています。
10月に入ってからは、新潟県と秋田県でクマ被害による死者も出ました。
なぜ、こんなにもクマの出没が増えているのでしょうか？
その原因の一つとして、クマの主食である堅果類（どんぐりやくりなど）の結実が
悪かったことが挙げられます。
堅果類の結実は、気温や降水量などの気象条件によって変動しますが、2020年は
全国的に不作だったようです。
堅果類が不足すると、クマは食べ物を求めて山から下りてきます。
その際、農作物や果樹、家畜飼料などを食べることで、
人間との接触や被害が発生する可能性が高まります。
また、クマは人間の顔面や頭部を執拗に攻撃する習性があると言われています。
そのため、「命に別状はない」と報道される場合も、
実際は頭部や顔面が激しく損傷するなど、凄惨な状況であることが多いです。
形成外科医のぽっぺん師匠さんによれば、
通常は年に1件あるかどうかという「熊外傷」の手術を、2020年はすでに
13件も担当したそうです。
その中でも、最もひどいケースでは、中顔面（下まぶたから上唇までの顔部分）が
かじり取られ、再接着の手術が必要でした。
このように、「熊外傷」は、生存だけでなく、複数回の手術、感染症治療、後遺症、
顔面損傷による社会的な影響など、その後の生活に大きな影響を及ぼすものです。
では、どのようにして「熊外傷」を予防できるのでしょうか？
以下に対策をご紹介します。
1. クマの生息地を理解しましょう
クマとの遭遇を避けるためには、まずクマが生息する地域を理解することが大切です。
クマの生息地域は地域によって異なりますので、
自分の行動範囲内でクマの存在が報告されているかを確認しましょう。
環境省や地元の自然保護団体が提供する情報を活用しましょう。
2. 適切な装備を持ちましょう
山や森林地帯を訪れる際には、クマに遭遇した場合に備えて適切な装備を持ちましょう。
これにはクマ鈴やベルト、クマ忌避剤、防熊鈴、クマスプレーなどが含まれます。
これらのアイテムは、クマに対処する際に有用です。
3. 注意深く行動しましょう
クマに遭遇した場合、パニックに陥らず冷静に行動しましょう。
大声を出すことや急いで逃げ出すことは避け、ゆっくりと後退しましょう。
クマを刺激しないように心がけ、
クマにとって脅威とならないようにしましょう。
4. 食品の管理に注意しましょう
キャンプやピクニックをする際には、食品をしっかりと管理しましょう。
クマは食べ物のにおいに引かれることがあるため、食べ残しや食品のくずは持ち帰り、
クマに手を出させないようにしましょう。
5. クマとの遭遇時の対処法を学びましょう
クマとの遭遇時には、正しい対処法を知っておくことが重要です。
クマについての情報を収集し、遭遇時にどのように行動すべきかを理解しましょう。
クマを怒らせず、自分の安全を守るための行動を取りましょう。
クマとの遭遇は突然起こることがありますが、適切な知識と対策を持っておけば、
危険から身を守ることができます。
安全なアウトドア体験を楽しむために、クマに対する対策をしっかりと実施しましょう。
