最近、空港でのトラブルが相次いでいます。しかも、その多くが若者に起きているのです。なんと、日本人の若者の7割が知らないと言われる「パスポートの残存有効期間」に関する落とし穴が潜んでいるのです。新型コロナの影響が収束し、再び海外旅行が盛り上がりつつある中、この知識の欠如が思わぬトラブルを引き起こしています。
空港での悲劇
夏のある日、20代の知人Aさんは彼氏との楽しいバリ島旅行を計画しました。エアチケットとホテルの予約は彼氏が担当し、旅行のテンションは高まるばかり。しかし、空港で彼女たちを待っていたのは思いも寄らない言葉でした。「あなたは、この飛行機には乗れません」。
航空会社のスタッフが指摘したのは、Aさんのパスポートの「残存有効期間」が6カ月未満だったこと。バリ島への入国には6カ月以上の残存有効期間が必要だというのです。Aさんは大慌てでスタッフに訴えましたが、国のルールであるため対応してもらえず、結局、彼女たちは飛行機に乗れずに羽田空港で追い返されてしまいました。
この一件で60万円のエアチケットとホテル代が無駄になり、Aさんと彼氏は大きなショックを受けました。外国人までが慰めに来るほどの悲惨な出来事でした。
パスポートの残存有効期間とは？
多くの人が知らない「パスポートの残存有効期間」とは、パスポートの有効期限が切れるまでの残り日数を指します。各国によって要求される残存有効期間は異なりますが、おおよそ3～6ヶ月以上が一般的です。つまり、パスポートが有効期限内であっても、入国先の国によっては、残りの期間が足りないと入国を許可されないことがあります。
外務省も注意喚起しており、海外渡航を計画する際は、当該国の大使館や総領事館に必要な残存有効期間を確認するように呼びかけています。
若者の知識不足とトラブル多発
しかし、この残存有効期間に関する知識不足が深刻な問題となっています。最近の調査によると、20代の男女200人のうち、約7割が「残存有効期間」の存在を知らなかったと回答しています。この結果からも、同様のトラブルが今後も増える可能性が高いことが予測されます。
特に、若者は安い外資系のLCCを選ぶことが多く、自動的に残存有効期間をチェックするシステムがない場合、問題が発生しやすくなります。旅行代理店を利用する場合や、一部の航空会社は予約段階で残存有効期間に注意を促す仕組みを導入していますが、そうでない場合は知識が不足してしまうことが多いようです。
トラブルを未然に防ぐ方法は？
このようなパスポートのトラブルを未然に防ぐためには、航空会社が全ての予約システムに残存有効期間のチェック機能を組み込むことが有効です。安価なLCCを利用する際には、ユーザーに対して残存有効期間が不足している場合は予約ができないようにすることで、空港でのトラブルを減少させることができます。
また、このような体験談や情報を積極的に共有することも重要です。SNSやブログなどを通じて、知識が不足している人々に情報を発信し、同じようなトラブルを避ける手助けとなります。
この記事を通じて、一人でも多くの人がパスポートの残存有効期間に注意し、未来のトラブルを回避できるようになることを願います。
