アメリカ証券取引委員会(SEC)のゲーリー・ゲンスラー委員長が、史上初のスポット型ビットコイン(BTC)上場投資信託(ETF)の承認に賛成票を投じました。SECの委員会メンバー5人の中で、3人が承認に賛成し、委員長自らもその一員となりました。一方で、キャロライン・クレンショー委員とハイメ・リザラガ委員は反対票を投じました。
委員の中で暗号資産業界の支持者で知られるヘスター・パース委員も賛成票を投じましたが、一方でゲンスラー委員長は過去に公然とビットコインに対する懐疑的な姿勢を示しており、ビットコインETFの承認には否定的であるとのスタンスを維持しています。
ゲンスラー委員長は、グレイスケールの申請が却下された経緯や、法廷での敗訴を経て、ビットコインETFの承認が避けられない状況にあると述べました。ただし、承認が意味するものについては、「我々はビットコインを承認も推奨もしていない」と明確に述べ、引き続き投資家は慎重であるべきだと警告しました。
反対票を投じたクレンショー委員は、承認によって投資家保護が犠牲にされる可能性があると懸念を表明しています。承認されたプロバイダーには、金融大手のブラックロックやフィデリティ、暗号資産ネイティブファンドのグレイスケールも含まれており、各ETFの手数料はグレイスケールの1.5%から他のプロバイダーの「最初の数カ月はゼロ」まで幅広いものとなっています。