恋愛感情は強い不安感と同じ作用を及ぼす。本当なの?
恋愛は楽しいものですが、同時に不安になることも多いものです。 そもそも、恋愛感情と不安感はどのように関係しているのでしょうか? 今回は、恋愛感情が脳や体に及ぼす影響について、科学的な視点から考えてみます。
恋愛感情はアドレナリンを分泌させる
恋愛感情は、脳内の快感物質「アドレナリン」を分泌させます。 アドレナリンは、緊張や興奮を感じたときにも分泌される物質で、心拍数や血圧を上げて、体を活動的にします。 これは、恋愛感情が生きるための本能的な反応であると言えます。
しかし、アドレナリンは、瞳孔が開いたり、手汗を大量にかいたり、呼吸が速くなったりと、体にとっては負担になる作用もあります。 これは、恋愛感情がストレスにもなるということを意味します。
恋愛感情は不安感と同じ脳の部位を刺激する
恋愛感情は、脳の中でどこが活性化するのでしょうか? MRIなどで恋愛状態の脳を分析すると、不安や恐怖を感じるときに活性化する「扁桃体」という部位が刺激されていることがわかります。 これは、恋愛感情が不安感と同じ作用を及ぼすということを示しています。
恋愛感情は、相手に対する好意や愛情だけでなく、失敗したくないという思いや、相手の気持ちが分からないという不安も含んでいます。 これらの感情は、扁桃体を刺激して、不安感を高めることになります。
恋愛感情はセロトニンを低下させる
恋愛感情は、脳内の快感物質「アドレナリン」を分泌させる一方で、別の物質「セロトニン」の分泌量を低下させます。 セロトニンは、気分を安定させたり、リラックスさせたりする作用があります。 セロトニンが不足すると、うつ病や不眠症などの症状が起こりやすくなります。
新たな恋をした人の脳内物質セロトニンは、強迫障害に陥った人と同じレベルにまで低下するという研究結果があります。 これは、恋愛感情が強迫性的な思考や行動を引き起こすということを意味します。
恋愛感情は不安感を楽しむことができる
以上のように、恋愛感情は強い不安感と同じ作用を及ぼすことが分かりました。 しかし、これは必ずしも悪いことではありません。 恋愛感情は、不安感を楽しむことができるからこそ、魅力的なものなのです。
不安感は、恋愛感情のスパイスと言えます。 不安感があるからこそ、相手のことを考えたり、気になったり、ドキドキしたりします。 不安感がなければ、恋愛感情は平凡で退屈なものになってしまいます。
もちろん、不安感が強すぎると、心身に悪影響を及ぼすこともあります。 その場合は、自分の気持ちを整理したり、相手とコミュニケーションをとったり、適度に距離を置いたりすることが必要です。 不安感は、適度にコントロールすることができれば、恋愛をより楽しむことができるでしょう。
まとめ
恋愛感情は強い不安感と同じ作用を及ぼすことが、科学的に分かっています。 恋愛感情は、アドレナリンを分泌させて、扁桃体を刺激し、セロトニンを低下させます。 これらの作用は、体にとっては負担になることもありますが、心にとっては刺激になることもあります。 不安感は、恋愛感情の一部であり、楽しむことができるものです。 不安感を上手にコントロールして、恋愛を楽しみましょう。